エステサロンのインバウンド対策はどうしたら良い？どう訪日外国人にアピールする？

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エステサロンのインバウンド対策はどうしたら良い？

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最近のエステサロンでは、日本人客だけではなく、外国人客の利用者も増えつつあります。

それだけに商売繁盛のためにはいかに外国人客を集めるかも大きな課題になってくるでしょう。

そこで大事になってくるのがインバウンド（訪日外国人）への対策です。

今回はこのインバウンド対策を効率よく行うためにはどうしたらいいかを考えてみましょう。

インバウンドとは何？

最初に「インバウンド」という言葉の意味を解説しておきましょう。

インバウンドは英語の”inbound”から来た言葉で、意味は「外から中へ入る」ということです。

この意味を基本に各業界でさまざまな意味で使われています。

各業界における意味が異なるので、少し戸惑うかもしれませんが、それぞれの意味は次のようになっています。

• 観光業界においては→訪日外国人旅行者
• ビジネス全般においては→お客様から受ける商品やサービスに関するお問い合わせ
• 医療業界においては→外国人が日本の医療サービスを受けるために来日すること
• マーケティング業界においては→見込み顧客に価値あるコンテンツを提供し、リードを育成していくこと
• コールセンター業界においては→お客様の方から問い合わせ・相談・申し込み・注文などの電話がかかってくること

インバウンドにいろいろな意味があることがお分かりになったでしょうが、エステサロンに関しては、観光業界と同じように訪日外国人旅行者を指すことになります。

この記事では、エステサロンにどのようにインバウンドを招くかを考える記事を執筆いたします。

日本のエステサロンの人気度はどんなもん？

日本のエステサロンは日本人利用者が主に利用するお店ですが、外国人に対する、特にインバウンドに対する人気度はどんなもんでしょうか。

ここにホットペッパービューティーアカデミー（HOT PEPPER Beauty Academy）が行った「美容サロンにおけるインバウンド実態調査」（2024年9月）の結果があるので、その内容から確認してみましょう。

質問：日本の美容サロンの利用意向は？（男女別）

同調査の「日本の美容サロンの利用意向は？」はという問いに対しては、男性で44.6%、女性で60.4％の方が利用意向を示しておられます。

特に女性の間で日本の美容サロンへの利用意向が高いようです。

質問：あなたが日本で「行ってみたい」と思う美容サロンを全てお答えください。

「あなたが日本で『行ってみたい』と思う美容サロンを全てお答えください。」という問いに対するインバウンド客の答えは以下の通りです。

1. マッサージ・リラクゼーション施設→37.7％
2. エステティックサロン・ホテルスパ→22.9％
3. ヘアサロン→18.8％
4. ネイルサロン→7.9％
5. アイビューティーサロン→5.3％

マッサージ・リラクゼーション施設を筆頭にエステサロンに行ってみたいという訪日外国人も多いです。

質問：日本の美容サロンの魅力は何だと思いますか。当てはまるものを全てお選びください。

「日本の美容サロンの魅力は何だと思いますか。当てはまるものを全てお選びください。」という問いに対しては、次のようなインバウンド客の答えが寄せられました。

1. 清潔感・衛生的→42.1％
2. 日本ならではのデザイン・スタイルに仕上がる→40.6％
3. 施術が上手・丁寧→31.7％
4. くつろげる空間→31.1％
5. 安心感・信頼感→30.3％

多くの訪日外国人が日本の美容サロンに好印象を持っているようです。

質問：日本の美容サロンに、1回あたりいくらくらいまでお金を使ってもいいと思いますか。

「 日本の美容サロンに、1回あたりいくらくらいまでお金を使ってもいいと思いますか。」という問いに対しては、次のようなインバウンド客の答えがありました。

1. 5万円以上→4.6％
2. 3～5万円未満→4.0％
3. 2～3万円未満→5.9％
4. 1～2万円未満→25.3％
5. 5,000～1万円未満→32.2％
6. 2,000～5,000円未満→21.1％
7. 2,000円未満→6.9％

平均金額は1万4,033円でした。

訪日外国人は日本の美容サロンに1回あたり1万円くらいなら使ってもいいだろうと考えているようです。

エステサロン（美容サロン）のインバウンドへの対応について

上記の調査では、美容サロン側のインバウンドへの対応に関する質問も提起されています。

結果を見てみましょう。

質問：海外からのお客様は、どのようなメニューを注文 されましたか。当てはまるものを全てお答えください。

「海外からのお客様は、どのようなメニューを注文 されましたか。当てはまるものを全てお答えください。」という質問に対して、美容サロンスタッフはこのように答えています。

1. カット→80.1％
2. シャンプー＆ブロー→65.0％
3. カラー→47.2％
4. パーマ→34.8％
5. トリートメント・ヘッドスパ→30.3％

こちらの調査は美容サロンに関するものなので、エステサロンメニューとは異なりますが、参考になる情報ではあるでしょう。

質問：海外からのお客様が来店された時、どのようにコミュニケーション・会話をされましたか。当てはまるものをそれぞれお答えください。

「海外からのお客様が来店された時、どのようにコミュニケーション・会話をされましたか。当てはまるものをそれぞれお答えください。」という質問も提起されました。

ここはエステサロンでインバウンドを迎える際に1番課題になるところでしょうから、答えの内容を確認してみましょう。

1. 身振り手振りでニュアンスを伝えながら会話→56.5％
2. スマホなどの翻訳機能を使用→43.7％
3. どの国の人でも英語で対応→41.8％
4. スマホで写真や画像を表示してイメージを共有→30.4％
5. お客様の使っている言語で対応→24.9％
6. 事前に準備しているフレーズ集をもとに会話→13.9％
7. 筆談→5.0％

皆さん、いろいろ工夫しながらインバウンド客対応をしておられるようです。

エステサロンがなぜインバウンド対策をすべきなのか？

日本のエステサロン（美容サロン）のインバウンド実態を見てみましたが、人気もある日本のエステサロン、インバウンド対策をしっかりしておくとメリットも多くなります。

そこで、なぜエステサロンがインバウンド対策をすべきなのか、理由を挙げてみましょう。

現在インバウンドは増えつつある

コロナ禍真っ最中はいったん訪日外国人も激減しましたが、そのような厳しい時期は過ぎ去り、今はたくさんのインバウンドがやってきます。

そのようなインバウンドはエステサロンにとっても狙い目のお客様です。

日本人だけでなく、インバウンドに顧客の幅を広げることで売上上昇につながります。

それだけに効果的なインバウンド対策をすべきなのです。

在日外国人の集客にもつながる

外国人というと訪日外国人（インバウンド）だけではありません。

日本には在日外国人もたくさんいます。

エステサロンがインバウンド対策をしっかり行って、訪日外国人の間で好評価が得られると、その評価は自然に在日外国人客の間にも広まります。

そうなれば、在日外国人のエステサロン利用も促され、さらに集客ができるようになり売上もアップするでしょう。

他サロンとの差別化が狙える

エステサロンの中にはインバウンド対応がまだできていないところもありますが、そんななかにあってインバウンド対策をしっかり行っていると、他サロンとの差別化も狙えます。

外国人客も利用しやすいエステサロンだとの評判が広まると、アピール性も高くなるでしょう。

集客効果も大きく上がり、大いに儲けられます。

補助金が支給される可能性も有り

インバウンド対策を行っているエステサロンに補助金が支給される可能性も有りです。

例えば、東京都には「多様な体験型観光推進事業補助金」という制度があり、外国人旅行者に向けた、美容を目的とするサービス（ヘアカット、ネイル、メイク等）を提供する事業者に補助金が支給されます。

補助対象経費は美容技術を利用した外国人旅行者向けの新たなサービスの開発に要する経費です。

具体的には、機器・備品購入費/制作費/印刷製本費/翻訳費/委託費/施設整備費などです。

補助率・補助限度額は補助対象経費の2/3又は補助限度額2,000,000円のいずれか低い額となっています。

縮小気味の国内消費をカバーできるかもしれない

エステサロンの利用者は非常に多いですが、それでも日本国内に限って言うと、消費が縮小傾向にあるともいわれています。

またエステサロンの乱立に伴い、1店舗の客数が減ることもあるでしょう。

そのような状況にあって、インバウンド客の来店で少なくなっている日本人客の穴埋めができるかもしれません。

仮に日本人顧客が減っても、インバウンド客が増えれば、エステサロンの経営が不安定になることもないでしょう。

エステサロンはどのようなインバウンド対策を行えばいいか？

エステサロンがインバウンド対策をする意味は大きいですが、そうなると課題になるのがどのような対策を行えばいいのかです。

やってみたいけれどどのようにやればいいのかわからないというエステサロンもあるでしょう。

そこでこんなインバウンド対策をしてみてはいかがというものをいくつか提案してみます。

ホームページやメニューを複数言語対応にしておこう

エステサロンにインバウンド客を集めたければ、ホームページもメニューも複数言語化しておかないといけません。

日本語でのみの表記では外国人が読めませんからね。

すべての外国語には対応できないにしても、少なくとも数カ国語対応にはしておきたいところです。

それがインバウンド客に対する配慮であり、サロンの利用意向を高めるのに役に立ちます。

チェックポイントも複数言語対応にしておこう

エステサロンを利用する客には、あらかじめチェックしていただきたいことがあるはずです。

施術を安全に進める上でのポイント・注意事項・料金体系・使用する機器や材料などです。

これらの事項もできるだけ複数言語対応にしておきたいところ。

少し大変ではあるでしょうが、インバウンド客としても各事項について詳細な説明があると、安心して日本のエステサロンを利用しやすくなります。

複数言語対応の予約システムを導入しよう

訪日外国人客のほとんどは日本語が話せませんから、エステサロンの予約を電話でするのは難しいでしょう。

外国語に堪能なサロンスタッフがいればいいですが、それでも対応言語が限られてきます。

そこで導入したいのが複数言語対応の予約システムです。

インバウンド客がエステサロンの予約をする場合は、そのような予約システムを介してというのが普通です。

最近は複数言語対応の予約システムも増えましたから、準備しておけば、インバウンド対策としても万全でしょう。

これで予約の取りこぼしもなくなり、インバウンド客を集客しやすくなります。

キャッシュレスへの対応をしておこう

訪日外国人客がエステサロンの料金を日本円で支払ってくれることもあるでしょうが、かなりの苦労をさせてしまうことになります。

慣れない日本円の扱いは大変でしょう。

計算がうまくできないかもしれません。

そこで、エステサロンでもインバウンド対策としてキャッシュレス決済に対応しておく必要があります。

外国人がよく使うクレジットカード｜電子マネー｜スマホ決済サービスに対応できるようにしておくと、決済もスムーズに進み、訪日外国人にとってもエステサロン側にとってもメリットが大きくなります

クレジットカードというと、最近は中国人訪日客も多いので、銀聯カードにも対応しておきたいところ。

これで中国人の観光客も不安なくエステサロンの料金を支払えるようになるでしょう。

外国の口コミサイトに登録してみよう

外国の口コミサイトの利用は、日本のエステサロンの周知に大いに役立ちます。

いろいろな口コミサイトがありますが、例えば中国の『大衆点評』。

中国No.1の口コミ投稿サイトとも言われ、様々な分野のお店が登録しています。

エステサロンもそのうちの一つです。

日本でも口コミサイトの役割が大きくなりつつありますが、中国ではそれ以上。

ネット上の口コミを見て、お店の利用を決める人も多いです。

それだけにこのような口コミサイトを利用すると、インバウンド客の集客に大いに寄与するでしょう。

観光局を活用してみよう

エステサロンのインバウンド対策として、観光局の活用も効果的です。

観光局に自サロンを登録しておくと、空港やホテルに置いてある外国語のチラシや観光案内の冊子にサロン情報を掲載してもらえます。

ここにインバウンドに対するアピール性の高い情報を掲載できれば、集客効果も高まるでしょう。

ホテルもぜひ活用を

インバウンド客が滞在するホテルもぜひ活用してみましょう。

ホテルの方に頼んでおくと、インバウンド客が日本のエステサロンを利用したくなったときに案内をしてくれます。

訪日外国人が日本のエステサロンを利用したくなった際、ホテルのコンシェルジェがあちこちに当たるということもあります。

それなら最初から自サロンを紹介しておけば、スムーズに案内してくれるでしょう。

Google Mapも上手に活用してみよう

訪日外国人客が日本のエステサロンを探すときに利用することがあるのがGoogle Mapです。

そのため、Google Mapで自サロンが上位表示されれば、インバウンド客の利用も促進されます

Google Mapでエステサロン情報を上位表示させるコツは以下の通りです。

• Googleビジネスプロフィールに正確なサロン情報を掲載する
• インバウンド客にとっての適切なキーワードを使う
• 定期的に投稿・更新を行う
• 口コミを集める
• 可能なら返信をする

接客方法を考えておこう

様々な手段を通じてインバウンド客を集客できても、接客がうまくできないと成果が上がりません。

インバウンド客に対する接客で大きな課題になるのが言葉の壁です。

英語なら話せるスタッフがいる場合もあるでしょうが、訪日外国人の国籍は多種多様なので、英語だけでは対応しきれないことも多いです。

そうなると、どうしたらいいかを考えておく必要があります。

そこでいくつかのおすすめ方法を提案してみましょう。

• 翻訳アプリ（リアルタイムで複数言語翻訳ができるアプリなど）の使用
• 翻訳デバイス（音声認識機能が付いたものなど）の使用
• AIチャットボット（複数言語対応のものなど）の使用

こちらの記事も読んでいただければ、幸いです。

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エステサロンのインバウンド対策で注意したいこと

エステサロンのインバウンド対策というと、言葉の問題が課題として大きく取り上げられやすいですが、その他にも注意したいことがあります。

以下にそのような注意点をまとめてみましょう。

文化や宗教の違いに注意をしよう

一口にインバウンド客と言っても、いろいろな国のいろいろな客がいます。

それぞれ言葉はもちろん、文化や宗教上の背景も異なります。

この点については十分に配慮しなければいけませんね。

施術方法・施術部位・使用する材料や薬剤によっては、インバウンド客が文化や宗教上の理由から受け入れられないものもあるでしょう。

ここは事前カウンセリングで認識を共有しておかないといけない点です。

言葉の壁はありますが、前述の方法なども利用しながら各客の事情をしっかり理解したうえで施術に臨んでください。

ニーズの違いに注意をしよう

日本人のお客様の間で人気が高いメニューがインバウンド客からも同じような評価を受けるとは限りません。

各国籍・各客で必要とする施術、期待しているサービスなどは異なるものです。

そのため、インバウンド客のニーズを把握する努力も必要で、そのうえでメニューなどを考案してみましょう。

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