サロンで物販の利益割合はどのぐらい?物販する時のコツをご紹介

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サロンで物販の利益割合はどのぐらい?


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エステサロンなどは施術を行う以外に、物販も実施してお店の利益を増やそうとすることがあります。

物販も儲けを得るために役立つ手段になっています。

そのサロンの物販ですが、全体に占める利益はどのくらいになっているでしょうか。又、利益率を上げるにはどうすればいいでしょうか。

今回はこの辺の事情について考えてみます。サロンでこれから物販をしてみようと思っている方、すでに物販をしている方はぜひ記事の内容を参考にしてください。

サロンで物販を始めるには仕入れ先の選定がポイント

まず、サロンで物販を始める場合にポイントになるのが商品の仕入ですが、どのような仕入れ先があるのか見てみましょう。

 

メーカーから直接仕入れる

サロンの物販商品をメーカーから直接仕入れることができます。

メーカー直接ということになると、途中で卸売業者を仲介しないので、仕入代金が安くなります。そのため、同じ商品を販売しても、利益率が高くなりやすいです。

又、メーカー担当者から商品の使い方を教えてもらえるので、お客さまに販売するときにアドバイスがしやすくなります。

 

卸売業者から仕入れる

卸売業者から物販商品を仕入れることもできます。

卸売業者の場合、複数メーカーの商品を扱っていることが多いので、サロンで様々な商品を販売できるのがメリット。お客さまにいくつかの選択肢を提案できます。

まだ仕入れる商品が決まっていないときは、卸売業者におすすめの商品やトレンド商品などの紹介もしてもらえます。

卸売業者が研修会や講習会を開催することもあり、物販商品に関するスキルアップも図りやすいです。

ただ、メーカーから直接商品を仕入れるよりも卸売業者を通す方が価格が高くなります。

 

インターネットで仕入れる

最近よく行われるようになったのが、インターネットから物販商品を仕入れることです。インターネットからの仕入なら、24時間利用できるのがメリットです。

卸売業者が扱っていない商品、インターネットならではの商品も仕入れられます。

送料がかかる、会員登録しなければいけないなどのデメリットはありますが、非常に便利な手段なので、今後利用するサロンも増えていくでしょう。

 

各種サロンで扱う物販商品

サロンと言ってもいろいろな種類があり、サロンごとに扱う物販商品が異なります。そこでそれぞれのサロンでどのような商品を販売することになるのか、確認してみましょう。

 

美容サロンの場合

美容サロンで扱う物販商品としては、次のようなものがあります。

  • シャンプー
  • トリートメント
  • ヘアワックスなど

質のいい物販商品を販売し、お客さまに気に入っていただければ、リピート購入となることもあり、利益も上がります。

美容サロンでしか購入できない商品も人気の的。ドラッグストアなどで販売されていない商品だと、希少価値も高まるでしょう。

施術時に物販商品を使ってみてもいいですね。実際に商品の感触をお客さまに味わってもらい、そのうえで購入に繋げることもできます。

 

エステサロンの場合

エステサロンでは、施術の効果を高める商品や効果を維持できる商品を物販で扱うことが多いです。

フェイシャルエステサロンではクレンジングや美容液、痩身サロンではダイエットサプリや糖質カット食品、美容グッズなどです。

エステサロンでしか購入できない商品は有効成分がたっぷり配合されていて、効果も大きいとあって、お客さまの満足度も上がりやすいです。

満足度が上がれば、継続利用してみようということになり、リピート購入にも繋がり利益も増えるでしょう。

 

ネイルサロンの場合

ネイルサロンで扱う物販商品は次のようなものです。

  • ハンドクリーム
  • ネイルオイル
  • ジェルネイルをオフできるホームケアセット
  • UVカットの手袋
  • 家事や炊事用の手袋など

ハンドやネイルを守る商品が中心で、ネイルサロンの売り上げでも大事な部分を占めます。

ネイルサロンスタッフが実際に使ってみて良かった商品をお客さまに勧めることもできます。

 

まつエクサロンの場合

まつエクサロンで扱う物販商品はホームヘアグッズやまつげ美容液、コーティング剤など。

まつエクサロンでの施術効果を維持できるものなどが販売されています。

まつげ美容液とコーティング剤のセットなどはお客さまに喜ばれる商品です。

 

サロンが物販をやった方がいい理由

物販をやっていないサロンもありますが、やる方がおすすめです。その理由を説明しましょう。

 

顧客単価が上がる

サロンではお客さまに施術を行うことで代金をいただきますが、さらに物販販売ができれば一人のお客さまから得られる利益が増えます。

顧客単価が上がるということであり、お店全体の利益、スタッフ一人一人の利益も上がって、商売繁盛ですから嬉しいものです。

購入した物販商品をお客さまが気に入ってくだされば、リピートもしてくれるでしょうし、他のお客さまに紹介してくれることもあります。そうなれば、さらに利益アップが狙えますね。

 

サロン自体のリピートにも繋がる

物販商品をお客さまが気に入れば、物販商品をリピートするようになるでしょうが、それはつまりサロンの利用もリピートするということです。また同じ商品を購入したくなれば、同じサロンを利用することになるでしょう。

物販商品はそのサロンでしか販売していないことも多いので、他のお店では手に入れにくいものです。

そのため、お客さまはサロンの常連客になってくれるので、安定した利益を期待できるようになります。

 

労力をかけずに利益を上げられる

サロンが物販を始めて、商品を販売しても大して労力はかかりません。施術ついでに販売するだけです。

スタッフが苦労することもありませんし、お店の負担になることもありません。

物販は労力も手間もかけずに利益を上げる手段になるので、ぜひとも導入したいところです。

 

サロンでの物販の利益はどのくらい?

サロンが物販をやった方がいい理由を説明しましたが、実際にやったとしてどのくらいの利益が上がるものなのでしょうか。

サロンオーナーにとっては気になるところですから、説明してみましょう。

 

物販の利益率の計算方法

物販の利益率の計算方法を確認しておきましょう。次のような計算式で計算します。

・{物販売上-(物販売上×スタッフ手当)}-物販仕入=営業利益
・営業利益÷物販売上×100=物販利益率

まず物販売上からスタッフに対する手当分を差し引いて、さらに仕入額も差し引くと、物販による営業利益を算出できます。

この営業利益を物販売上で割って、100を掛ければ物販利益率がパーセントで表示されるようになります。

例を挙げてみましょう。

物販売上が10万円だとして、スタッフの手当は10%、物販仕入額が5万円だったとします。この数字を上記の計算式に当てはめてみましょう。

10万円-(10万円×10%(0.1))-5万円=4万円

物販による営業利益が4万円となりました。

続いて、下の計算式に数字を当てはめてみましょう。

”4万円÷10万円×100=40%

物販利益率は40%となりました。これは仕入額が低めの場合の数字です。

 

いくら売れたかだけ見てはいけない

サロンで物販を行う時はいくら売れたかという数字の方に関心が向きがちですが、スタッフの手当や仕入額を差し引いた営業利益と物販利益率の方が大事です。

こちらは実際にサロンの収入として入ってくる数字になるので、今後の収支計画を計算する際に基準となります。

 

「Ⅱ.エステティック業の概況」による物販の利益率(全体の売上に占める割合)

少し古いデータになりますが、経済産業省が2002年に発表した「Ⅱ.エステティック業の概況」によると、エステティック業の年間売上高は2,343億円でした。

そのうち、エステティックに関する商品の販売が含まれる「その他収入」が776億円(同33.1%)と高い割合となっています。

ただ、これは経済産業省がまとめたデーターによる数値ですが、一般的には複数のスタイリストが勤務する美容サロンで物販利益率は5~8%程度となり、20%まで達すればかなり物販で利益が上がっているということになるでしょう。

どのくらい物販で儲かるかは、各サロンの状況や努力にもよりますが、少しでも儲けたいところです。そこで次項で物販の利益率を上げるポイントを解説します。

 

サロン物販の利益率を上げるコツ

サロンの売り上げに占める物販の割合は大きいですが、その利益率を上げるにはどうしたらいいでしょうか。いくつかポイントがあるので、解説しましょう。

 

商品を認知させる

サロンが物販商品を扱い始めたら、まずはお客さまに認知させなければいけません。知らない商品では買ってもらえないでしょう。

とは言え、伝え方によっては押し売りと受け取られかねません。

では、どのように伝えたらいいでしょうか。一つの方法はサロン内にPOPを掲示することです。お客さまの目に自然に留まるように掲載し、押しつけがましさをなくしましょう。

お客さまの気持ちも考えながら、魅力的なPOPやディスプレイを作成してみてください。

チラシを用意してもいいですね。うちのサロンではこんな商品を扱っていますと紹介するチラシを見たお客さまが購入に至ることもあるでしょう。

 

どこまでも施術が中心

サロンで物販を行うようになっても、メインはあくまでも施術です。充実した施術を行うことで、お客さまも満足してくださり、リピート意向も高まります。

そのうえで物販商品を提案すれば、購入してみようかなと思ってくれることもあるでしょう。

施術内容が不十分で、お客さまが納得していない状態で物販をしようとすれば、嫌われてしまいます。施術をしっかり行うという体制になった上で、物販に移ってください。

 

商品を試してもらう

どんなに優れた物販商品でも、お客さまによって合う合わないがあります。しかし、合うか合わないかは使ってみるまでわかりません。

そうなると、お客さまも商品を使うことに不安を感じ、購入してくれないかもしれません。

そこで試供品などをプレゼントし、試しに使ってもらいましょう。実際に試してみて、これなら私に合いそうだということなら、そのまま継続購入もしてくれるでしょう。その結果、物販の売上も伸びますから、サロンの利益も増えるでしょう。

 

アフターフォロー体制も整えておく

物販商品を販売して、それでおしまいというわけにはいきません。その後、お客さまの方で使い方がわからなくなったり、疑問点が生じたりすることもあるでしょうから、そのときのアフターフォロー体制を整えておく必要があります。

メーカーに聞かないとわからないこともあるでしょうが、基本的なことについては答えられるようにしておきましょう。

アフターフォローがしっかりしているのなら、お客さまもまた利用してみようという気持ちになるでしょうから、安定した利益も得やすくなります。

 

オンラインでの販売方法も用意しておく

最初にお客さまが物販商品のことを知るのは来店時ということが多いですが、それ以降来店するたびに物販商品を購入するのが面倒になることもあります。施術だけを集中して受けたいというお客さまもいるでしょう。

そのようなお客さまのために、オンラインでの物販商品販売窓口も用意しておきたいところ。オンラインで購入できるようにしておけば、サロンの営業時間外でも休業日でも利用でき、お客さまにとってはとても便利です。

又、来店時にいちいち購入する手続きも省かれるので、助かるでしょう。利用がしやすいということなら、購入意欲もますます高まり、サロンの利益アップにも繋がります。

 

掛け率が50%以下の商品を探す

掛け率とは、販売価格に占める仕入れ価格の割合のことです。

例を挙げると、販売価格が1万円で仕入れ価格が6,000円だと、掛け率は60%になります。

掛け率が低いと、仕入額と販売価格の差が大きくなるので、サロン側の利益も大きくなります。

そのため、できるだけ掛け率の低い物販商品を仕入れたいところです。目安としては50%以下。

ただし、仕入れ価格が安く、掛け率が低いことだけで商品選びをしてはいけません。

商品の品質も見る必要があり、品質が良くて仕入れ価格が安いものが理想の物販商品といえます。

 

お客さまのニーズに合わさなければいけない

物販商品を販売するのなら、お客さまのニーズに合うものを提案しなければいけません。

ニーズに合わない商品を見せても、興味を持たないでしょうし嫌がられることがあります。

そこでポイントになるのがいかにお客さまのニーズを把握するかです。方法としては、アンケートを実施する、施術を行いながら要望を聞き出してみて記録するなどがあります。

お客さまのニーズが正確に把握できれば、自ずと提案する商品も決まってくるでしょう。

お客さまの気持ちに合致する商品なら、購入してもらえるだけでなく、リピート購入になる可能性もあり、サロンの利益率アップに繋がります。

 

自信を持って勧める

サロンで物販商品を販売するときは、自信を持っておすすめすることが大事です。

商品知識が曖昧、使ってみたことがないなどでは、自信を持って勧められません。

物販商品についてはしっかり知識を蓄えておく他、スタッフ自身も使ってみましょう。

実際に使ってみて効果がある商品だとわかれば、お客さまに勧めやすくなります。おすすめポイントも示せるでしょう。

スタッフが自身を持って勧めるのなら、私も使ってみようかしらというお客さまも出てくるものです。そして、自分で使ってみて納得のいく商品なら、その後も購入を続けてくれるでしょう。

 

サロン専売品でオリジナル性を出す

サロンが物販商品を扱うとき、ドラッグストアや他のサロンでも売られている商品を販売するのでは、お客さまの興味や関心も引き出しにくいです。

どこでも手に入る品なら、どこで買ってもいいだろうということで、利用しているサロンで購入してくれるとは限りません。

そのため、物販商品を扱うときは、自社サロンの専売品で勝負したいところです。

他では手に入らない特別な品ですと言ってお客さまに提案すれば、「どんなに素晴らしいものなのかしら」と気持ちが動くものです。

お客さまの購買意欲を誘うという点では、サロン専売品は魅力のある商品です。

 

決済手段を増やす

最近は様々な決済手段が用意されているので、サロンで物販商品を販売するときもそのような豊富な決済手段を利用できるようにしておきたいところです。

決済手段がたくさんあれば、お客さまは希望の方法を選べて、スムーズに決済ができます。

決済がスムーズなことも商品購入意欲と関係することなので、できる限りお客さまの便宜を図るようにしましょう。

具体的には、現金決済の他次のような決済手段を利用できるようにしておきたいところです。

  • クレジットカード決済
  • 電子マネー決済
  • QRコード決済
  • モバイル決済
  • 後払い決済

 

計画的に仕入れる

物販商品を仕入れる際は、計画的に行わなければいけません。

売れる予定以上に仕入れてしまえば、在庫が余り管理が大変になり、場合によっては期限が来て使えなくなってしまいます。そうなれば廃棄するしかないでしょう。

せっかく仕入れた物販商品が廃棄ともなれば、大きな損失となります。

そのため、どのくらい売れそうなのか計画をしっかり立て、その計画に基づいて適切な量を仕入れることが損をせず、安定した利益を維持するためのポイントになります。

 

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堀田 直義

堀田 直義

株式会社じむやの代表取締役。ドライヘッドスパ専門店ヘッドミント25店舗展開。X(旧Twitter)で「堀田直義」で検索!

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